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『アンパンマン』 と言えば、言わずと知れた、こどもの大人気アニメであるが、
今回は、その 『アンパンマン』 について、幾つか思った事、を書く。

まずは、『アンパンマン』 が作られた経緯について、である。
その他、『歌詞』 について、なども続く。

 『アンパンマン②』『アンパンマン③』 ・・・・なども参照。
 しつこく、『アンパンマン⑤』 まであり。


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アンパンマン雑記帳    詩とメルヘン'76年6月号

怪傑アンパンマンは五月号で第一部完結となりました。
はじめに予定した結末と全くちがってしまい作者がびっくりしていますが、
このあと、書き続けるかどうか、まだはっきりしていません。
一応雑記帳のかたちでとりとめもなくアンパンマンおよび、
ぼくのメルヘンについての考え方をお話しておきたいとおもいます。

本当の正義とは?そして

ぼくがまだ子供のときのこと

アンパンマンは、ある日アンパンを見ていておもいつきました。
ぼくはだいたい子供番組のスーパーマンものを見るのが大好きであったのですが、
見ていて納得できないのは、スーパーマンと怪獣がやたらに大あばれする、
あたりじゅうメチャメチャに踏み荒しても、被害者に謝りにいったりしない。
正義の味方というけれど、本当の正義とはいったい何だろう?

そして、我々が本当にスーパーマンに助けてもらいたいのは、
たとえば、失恋して死にそうな時、おなかがすいてたおれそうな時、
あるいは旅先でお金がなくなった時、その他いろいろあるわけで、
そういう細かいところに気がつく優しいスーパーマンがいてほしいのです。
鉄橋もちあげたり、全くいそうにもないビニール製の怪獣を
なぐりつけてもらっても、あんまり心からよろこべない。

ぼくがまだちいさい子供の時、遠くの町へ遊びにいって財布を落してしまった。
ぼくは何も食べることもできず、第一、電車のキップを買うお金がない。
日暮れは追ってくるし、まわりは知らない人ばかり、
いったいどうしだらいいのか、死ぬほど心細かったのです。

しかたなしに、ぼくは線路を歩いて12キロばかり離れた自分の家まで
帰ることにした。ぼくは駅へいった。そしてぼうぜんとしばらくそこにたっていた。
日暮れの駅ほどあわただしくさびしいものはありません。

誰もかれも、急ぎ足で正確に自分の家を目指して帰巣本能の命ずるままに
せかせか歩いていて、ひとりのパッとしない少年がお金がなくて死ぬほど
困っていることに気がつくひとなどはいません。

無限とみえるほど大勢の人がいても、それは全く自分とは無関係で、
言葉さえ通じない異国の人、いや、むしろ、人間以外の何かのようにさえみえます。
ぼくはノロノロと移動して、線路への道をさがそうとした時、
『やなせ君!』 と呼ぶ声がする-。

見れば、ぼくの友人のK君がお母さんと一緒にいるではありませんか。地獄に仏!真実の神!ぼくはK君とそのお母さんのところにライトが
あたってそこだけバラ色に輝いているようにみえました。

その夜、オレンジ色の光の窓を行列させながら走っていった
帰りの電車の中で食ベたアンパンほどおいしい食べものをばくは知りません。
アンパンはぼくの食道にしみ、胃の粘膜にしみ、心にしみた。
ぼくは甘美な恍惚感にひたった。幸福は、時として不幸の時に実感する。

ぼくはその時に思った。
本当のスーパーマンは、ほんのささやかな親切を惜しまないひとだと。
そして、そういう話をいつかかきたいと子供心に考えたのです。

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何故、『アンパンマン』 なのか、
何故、お腹が空いて困っている人に、自分の顔を食べさせるのか、
そういう所が少し解った気がする。

怪獣をなぎ倒すヒーローではなくて、身近の困った人を助けよう、
というストーリーは見る人の共感を得やすい。

暴力的なシーンが少なく、親御さんにも安心出来る。


 『アンパンマン②』 へ続く。




 ↓少しずつ伸びてきました。さらに応援お願い致します。
   


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