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今回は、遅まきながら、大流行中の 『麻疹 はしか』 についてである。


流行前に書いた記事ではあるが、『麻疹の現状』 も参照。





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麻疹 はしか


感染後に 潜伏期10~12日 を経て発症する。

空気感染であり、感染力は極めて強い。

麻疹患者が在室して咳をしていた部屋では 2時間後位 までは、
感染力のある飛沫が空中を漂っている可能性がある。

患者から他の人に感染する力は強く、患者の身近の麻疹の免疫のない人は
90%以上の確率で感染する と言われている。

発疹出現の4日前位から、発疹出現の4日後位まで の間に
患者から他の人にうつる。


前駆期(カタル期)

38℃前後の発熱が2~4日間続き、上気道炎症状(咳嗽、鼻漏、くしゃみ)と
結膜炎症状(結膜充血、眼脂、羞明)が現れ、次第に増強する。

乳幼児では消化器症状として下痢、腹痛を伴うことが多い。

発疹出現の1~2日前頃に頬粘膜の臼歯対面に、やや隆起し紅暈に囲まれた
約1mm径の白色小斑点(コプリック斑)が出現する。

コプリック斑は診断的価値があるが、発疹出現後2日目の終わりまでに
急速に消失する。また、口腔粘膜は発赤し、口蓋部には粘膜疹がみられ、
しばしば溢血斑を伴うこともある。

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発疹期

カタル期での発熱が少し下降した後、半日位の内に 再び高熱が出る
とともに、特有の発疹が 耳後部、頚部、前額部より出現 し、
翌日には顔面、体幹部、上腕におよび、2日後には四肢末端にまでおよぶ。

発疹が全身に広がるまで、発熱が3~4日間続く。

発疹ははじめ鮮紅色扁平であるが、まもなく皮膚面より隆起し、融合して
不整形斑状となる。

発疹は次いで暗赤色となり、出現順序に従って退色する。

発疹期にはカタル症状は一層強くなり、特有の麻疹様顔貌を呈する。


回復期

発疹出現後3~4日間続いた発熱も解熱し、全身状態が改善してくる。

発疹は退色し、色素沈着がしばらく残り、僅かの糠様落屑がある。
カタル症状も次第に軽快する。

合併症のないかぎり7~10日後には回復する。

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合併症

麻疹の二大死因は肺炎と脳炎であり、注意を要する。

麻疹の合併症は、5歳未満の乳幼児と20歳以上の大人で起こる確率が高い。

肺炎は、ウイルス性、細菌性、巨細胞性、など様々なタイプを呈する。

脳炎は、1000例に0.5~1例の割合で合併する。

発疹出現後2~6日頃に発症することが多い。
麻疹の重症度と脳炎発症には相関はない。

患者の約60%は完全に回復するが、20~40% に中枢神経系の後遺症を残し、
致死率は 約15% である。

亜急性硬化性全脳炎(subacute sclerosing panencephalitis:SSPE)は、
麻疹ウイルスに感染後、特に学童期に発症する事のある中枢神経疾患である。

知能障害、運動障害が徐々に進行し、ミオクローヌスなどの錐体・錐体外路症状を
示す。発症から平均6~9カ月で死の転帰をとる、進行性の予後不良疾患である。

発生頻度は、麻疹罹患者10万例に1人、麻疹ワクチン接種者100万人に1人である。

その他、中耳炎、クループ症候群、心筋炎、なども起こす事がある。


治療・予防

特異的治療法はなく、対症療法が中心となるが、中耳炎、肺炎など
細菌性の合併症を起こした場合には抗菌薬の投与が必要となる。

それ故に、ワクチンによる予防が最も重要である。

ワクチンにより98%以上の人が抗体を獲得すると言われている。

ただし、ワクチン接種後長期間経過した場合の効果は不明であり、
麻疹の流行期になると、ワクチンを接種したにもかかわらず麻疹にかかってしまう
人も出てくる。

そのため、MRワクチンの2回接種が勧められている。


麻疹の人と接触して 72時間以内 であれば、
ワクチンの効果が期待出来るという報告もあるが、発疹出現の4日前位から
感染力があり、現実的には難しい。


麻疹にかかった人は、学校や職場を休んで、外出を控える。

学校保健法での登校基準は、『解熱した後3日を経過するまで』
出席停止となっている。




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今回も悲しいニュースである。

こんにゃくゼリーでの窒息事故についてである。




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こんにゃくゼリー:7歳児2人が窒息死
注意呼び掛け

                           毎日新聞 2007.5.23
  http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20070524k0000m040066000c.html


一口サイズのこんにゃくゼリーを食べた7歳の男児2人が3、4月に相次いで
窒息死していたことが分かった。国民生活センターが23日発表した。
同センターは 『こんにゃくゼリーの安全性が確認できない。被害が集中している
子供や高齢者はこんにゃくゼリーを食べるのを控えてほしい
と呼びかけている。

同センターによると、3月23日に東海地方の7歳男児が、学童保育でおやつとして
提供されたこんにゃくゼリーを食べて窒息死した。
4月29日には、甲信越地方の7歳男児が祖父母宅でこんにゃくゼリーを食べて
のどに詰まらせ、6日後に亡くなった。

こんにゃくゼリーは、ダイエットブームを背景に登場した商品で、
幅数センチのミニカップや袋に入っているものが多い。
ほかのゼリーに比べて硬く、弾力性があるため、のどに詰まりやすい。

同センターによると、窒息事故は95年以降、約40件 起きている。
特に95、96年に多発し、1~6歳の乳幼児5人と60~80代の高齢者3人の
計8人が死亡。その後、99年にも40代の女性が死亡した。
このほか03年、川崎市内の3歳児が窒息死し、病院の受け入れ態勢をめぐって
裁判になった例がある。

同センターは死亡事故などを受けて95年10月から昨年11月まで計7回の
注意情報を出し、農林水産省や業界団体に改善を要望。
メーカーも消費者がよくかんで食べるよう注意表示を分かりやすくしたほか、
商品を小さくしたり、形を変えるなどの改善を進めていた。

一方、海外では米食品医薬品局(FDA)が、こんにゃくゼリーの危険性の警告や
商品の回収 を実施しているほか、欧州連合(EU)も03年、
ゼリー菓子への こんにゃくの使用を禁止 している。

同センターの島野康審議役は 『日常的に子供が口にする商品で、
これだけ死亡するということは相当の問題。今後、さらに調査を進め、
改めて業界や行政に改善を要望したい』 と話している。
農水省食品産業振興課は 『詳細を調べ、対応を検討したい』 としている。

子どもの誤飲事故に詳しい小児救急医学会理事長の市川光太郎
(北九州市立八幡病院副院長)

本来なら気道の異物を除去しようとしてせき込むなどの反射が起こるはずだが、
かまずに食べたゼリーが気道に粘着して完全に覆ってしまい、
反射も起きない状態になったのではないか。
気道はその人の小指より心持ち太い程度で、過去には1歳児がイクラを食べて
窒息死した例もあった。メーカーは、一口サイズではなく大きめの容器に入れ、
さじですくって食べる形に改める必要がある。
保護者ら大人の側も自分が食べている物をそのまま子どもに与えないよう
注意してほしい。

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以前、こんにゃくゼリーは窒息の危険があるため、形が変わったりしたが、
実はその後も事故は起きていたようである。

というか、起き過ぎ である。


こどもはゼリーが好きである。

普通に手に入るゼリーを、こどもは普通に口にする。


海外ではもっと厳しい対応をしている。


FDAでは、こんにゃくゼリーを 見かけたら連絡 するよう
呼びかけている。

EUではこんにゃくゼリーを 禁止 している。


今流行している 『麻疹』 などと同様に、国として責任感が違う

これ以上痛ましい事故が無いように十分に対策して欲しいものである。





今回は、『赤ちゃんポスト』 についての記事の紹介である。




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赤ちゃんポストに男児
3歳前後、運用当日 熊本

                         2007.5.15
http://www.asahi.com/health/news/TKY200705150091.html


親が育てられない新生児を匿名で預かる熊本市の慈恵病院の
『赤ちゃんポスト』の運用が始まった10日、3歳ぐらいの男児1人が
病院側に預けられていたことが15日、わかった。
熊本県警は、保護責任者遺棄罪に当たるかどうかを調べている。

ポストの保護対象は新生児を想定していたが、早くも 『目的外』 に
利用された形で、当初からあった 『安易な育児放棄を助長しかねない』
との批判が再燃しそうだ。

関係者によると、男児が預けられたのは10日で、健康状態に問題はなく、
『新幹線に乗ってきた』 などと話しているという。

病院側は事実関係を認めておらず、蓮田理事長は 『もし事実だとしても、
そうでないとしても、医療人としてコメントできない』 との談話を出した。

同病院は昨年11月、『捨てられて命を落とす赤ちゃんや、中絶せざるを得ない
母親を救いたい』 として赤ちゃんポストを計画。
『こうのとりのゆりかご』 と名付け、今月10日から運用を始めた。

しかし、安倍首相が 『親として責任を持って産むことが大切ではないか。
匿名で子どもを置いていけるものをつくるのがいいのかどうか』 と
慎重な見方を示すなど、育児放棄を助長しかねないという批判があり、
賛否が割れていた。

今回、3歳ぐらいの男児が置かれたことで、『小さな命を救う緊急避難的な措置』
という想定を外れ、『捨て子』 の受け皿になりかねない危険性が懸念される。

ポストは24時間対応。同病院1階に設けられ、外壁にある扉(縦55センチ、
横60センチ)を開くと保育器がある。扉が開くとアラーム音が鳴り、
職員が約1分後には赤ちゃんを保護する。

その後、病院は市、児童相談所、県警に連絡。親が名乗り出なければ
『棄児』 となり、児童相談所は病院に一時保護を委託。
健康上必要な処置が終わると、新生児は県内3カ所の乳児院のいずれかに入る。
氏名や戸籍は戸籍法に基づき、幸山政史市長が定めるという。

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赤ちゃんポスト

目的は、望まれない赤ちゃんを殺害と中絶から守ることにある。

こと新生児では外界に対する適応力(恒常性を維持する能力)が弱く、
また単純に捨て子として何らかの施設前に放置されると野犬や低体温症、
熱中症といった脅威に晒される危険性すらあるため、これら危険から守るために
設置されている。

設置に際しては、しばしば捨て子を容認するのかと言った議論にも発展する
システムではあるが、それ以上に捨て子が依然として存在している以上、
それらの新生児は早急かつ安全に保護されてしかるべきだという議論もあり、
モラルと人道の双方の観点からの議論は続けられている。


慈恵病院は2006年12月15日に 『こうのとりのゆりかご』 の設置申請を
熊本市に提出し、2007年4月5日に熊本市はこの申請を許可し、同年5月1日に完成。
5月10日正午から運用を開始した。

人目につきにくい病院東側に45cm×65cm大の扉をつくり、内部には36度に
設定された保育器を設置する。新生児が入れられるとアラームが鳴り、
医療従事者が駆けつけるという仕組みになっている。監視カメラはつくが
親のプライバシーの権利により子のみしか映らない。
『もう一度、赤ちゃんを引き取りたいときには、信頼して、いつでも
連絡してください』 といった手紙を置いておく。

なお、ポストに入れるのは生まれてから2週間以内の子供という条件があり、
新生児への命名は熊本市長が行なうとしている。ポストに匿名で新生児を
置く人を母親と限定はしておらず、父親である場合も想定している。

母親が名乗り出て、自ら育てるか、親権放棄及び母親の生活状況、精神状態、
などを十分考慮し、最悪な場合は親権剥奪などをして里親または養親に
引き取ってもらうかを決めてもらう。名乗り出てくれない場合は、
警察や市役所、児童相談所などと連絡を取った上で家庭裁判所の判断にて
施設に引き渡す。

蓮田太二理事長は 『誤解されやすいが、ポストはあくまで赤ちゃんの生命を
守るための緊急避難。ポストに置いた後でも母親が名乗り出て了解すれば、
里親、養子縁組の判断に行くのも早い。赤ちゃんさえ無事なら母親にも
冷静に考える時間ができる』 『育てられないからとすぐにポストを
利用するのではなく、まずは病院側に相談してほしい』 としている。


赤ちゃんポスト設置に関しては、賛否両論ある。

反対意見
・育児放棄を助長する原因となる。
・保護責任者遺棄罪や児童福祉法、児童虐待防止法に違反する恐れがある。

賛成意見
・新生児の殺害を防ぐことができる。
・預かるのが目的でなく、ポストに手紙を置き相談や養子縁組につなげるのが
 狙いである。

『設置に伴い捨て子が増えないよう法整備をする必要は当然ある』
という見解もある。




なかなか意見の分かれる所であるが、実際問題、子供を捨ててしまう親は居る。

その後考え直し育てる親も居る可能性もあるし、赤ちゃんの人権も考えてあげたい。


個人的にも賛成・反対意見が交錯し、結論が出ない。


しかし、今回のようなケースは賛成出来ない。

もっとやりようが無かったか?

あまりにも子供が可哀相である。






今回は、『サラリーマン川柳』 について、である。




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『妻の声、昔ときめき、今動悸』
サラリーマン川柳
                        2007.5.15 asahi.com
   http://www.asahi.com/life/update/0515/TKY200705150406.html

『妻の声 昔ときめき 今動悸(どうき)』 (03年)と嘆いても、
やはり気になるのは 『妻』・・・・。

第一生命保険が、20周年を迎えた 『サラリーマン川柳コンクール』 の
これまでの入選作に使われた単語を分析すると、『妻』 の登場回数が
150回とがダントツだった。2位は 『子』 (105回)で、家族が上位を占めた。

87年以来の入選作2597句を対象に集計。『上司』 の登場回数は83回で
4位だった。景気の低迷期には 『上司』 『ボーナス』 など職場が題材の
作品が減る傾向があるが、景気回復で最近は再び増えているという。

年代別では、バブル期は 『上司』 『部下』 が頻繁に登場。
バブル崩壊後の92年に 『上司』 が上位から姿を消し、
『父帰る 娘出かける 妻眠る』
『昼食は 妻がセレブで 俺セルフ』
など 『妻』 『子』 が登場数の上位に浮上した。
『iモード』 登場の99年には 『携帯』 が初登場し、
『IT化 夫婦関係 愛低下』
といった句も増えた。

また、第20回(06年11~12月募集)の入選作100句への人気投票では
『脳年齢 年金すでに もらえます』    が1位。
『このオレに あたたかいのは 便座だけ』
『犬はいい 崖っぷちでも 助けられ』

と疲れや悲哀の作品も上位だった。

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『サラリーマン川柳』 第一生命
http://event.dai-ichi-life.co.jp/senryu/index.html


senryuu



その他、

『前向きで』 駐車場にも 励まされ

デジカメの エサはなんだと 孫に聞く



ダイエット関連では、

体重計 踏む位置ちょっと 変えてみる

部分痩せ したい所が 大部分

ダイエット 形状記憶で 元どおり


なかなか面白い。






『みずぼうそうの予防接種、受けた方が良いですか?』
『おたふくの予防接種、受けた方が良いですか?』

外来で聞かれる事が多い。

今回は、その事について、である。




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水痘については 『水痘 みずぼうそう』
ムンプスについては 『流行性耳下腺炎 おたふくかぜ』    参照。


水痘ワクチン、ムンプスワクチン、ともに 『任意接種』
つまり 『自費』 である。

病院によって価格は異なるが数千円から1万円する事が多い。


水痘ワクチンの有効率

我が国での水痘ワクチン接種率は 25-30%程度 である。

水痘ワクチンの有効率については多くの報告があるが、
軽症まで含めると70-85%
中等度および重症者でみると95-100% と言われている。


ムンプスワクチンの有効率

実際の有効率は 70-80%位 ともともとやや低目で言われているが、
個人的な印象ではせいぜい 60%位 かと思う。


コストがかかる事、有効率が低い事、よりお勧めはし難いのだが、
打つメリットは大きい。

特に水痘は抗ウイルス薬がある事もお勧めし難い理由ではある。


ただ、かかっても 軽症化する 可能性が高い。

大きくなってかかると重症化する事も多く、年長児でも罹患していない場合は
是非打った方が良いと思う。


ワクチンなので副作用も無い訳でなく、ムンプスワクチンの場合、
髄膜炎が1万人に1人発生する と言われている。

しかし、自然感染により発症する髄膜炎の発生率が 2-3%程度
である事を考えて、ワクチンにより予防する方が安全であると言う人も居る。

ムンプス合併症の 難聴についての予防効果は高い と言われている。


まとめると、打つ・打たないで言えば、打つ方が明らかにメリットが大きい。

金銭的な事、有効率は低い(が、もしかかっても軽症化する)、などの問題を
大目に見て頂き、是非打って頂きたい


予防に勝る治療は無い






今回は、『みずぼうそう』 について、である。




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水痘  水疱瘡 みずぼうそう


水痘の病原体は、varicella-zoster virus (VZV:水痘-帯状疱疹ウイルス)である。

つまり、VZVは水痘と帯状疱疹との二つの病気に関わる。

水痘は初感染像で、帯状疱疹は再活性化像である。

最初の感染(水痘)が治っても、体内で潜在感染を続ける事が知られている。
水痘は、発疹が出現してから1-2週間で治るが、VZVが体内から全て消滅する
訳ではなく、水痘が治った後も神経節にVZVは休眠状態で存在する。
そして、その休眠状態からVZVが活性化して帯状疱疹が発病する事がある。
時々休眠状態から活性化するVZVがあるとしても、免疫の働きで通常は
抑え込まれてしまって帯状疱疹は発病しない。

免疫が弱ると発病する事になる。


水痘は 『アシクロビル=ACV』 という抗ウイルス剤を使用する事が出来る
数少ないウイルス感染症であり、ワクチンによる予防が可能な疾患でもある。


幼児期から学童期前半に多く、冬から春に流行、夏から初秋には
減少する傾向を示す。

多くが10歳までに感染し、成人の抗体陽性率は90-95%に達する。

伝染力は麻疹に次いで強く、家族内感染発症率は80-90%
不顕性感染は少ない


多くのこどもにとって 発疹の出現 が水痘の一番最初の症状である。

発疹は 頭皮部分 に最初に出現する場合が多く、ついで、体幹部、四肢に出現する。

発疹が僅かに出現する場合には、体幹部上部にのみ 出現する場合が多い。

発疹は紅斑から始まり、2-3日のうちに 水疱、膿疱、痂皮 の順に
急速に進行してゆくが、3-4日程発疹が新生するため、これらの発疹が同時に
混在するのが特徴である。


当初は虫刺されのような赤いものが徐々に水ぶくれになり、
半日-1日の単位で急速に増える場合、まず水痘である


時に頭(有髪部)に多く出来る場合、可能性が高い。


全身の発疹数は200-300個、家族内二次感染例は約2倍といわれる。

発疹は掻痒感が強い。

『細菌の二次感染を起こさなければ瘢痕を残さない』、とされているが、
皮膚の弱いこどもは結構跡が残る

鼻・喉の粘膜、目の結膜・角膜、膣粘膜等にも発疹が出現する事がある。

成人水痘は重症化傾向があり、約15%に肺炎を合併するといわれる。

合併症として頻度の高いものは、水疱部位の細菌性二次感染症で、
ブドウ球菌、A群レンサ球菌によるものが多い。

中枢神経系の合併症としては、髄膜脳炎や小脳性運動失調症があり、
発症頻度は水痘1000例中1例以下といわれる。

約80%は回復するが、後遺症を残す例、死亡例も存在する。


水痘の潜伏期は 10-21日(多くは14~16日) である。


感染源は患児の気道、水疱内容で、発疹出現1-2日前より
水疱が痂皮化するまで
 伝染力があるとされる。



水痘ワクチン

任意接種のため、我が国での水痘ワクチン接種率は 25-30%程度 である。

水痘ワクチンの有効率については多くの報告があるが、
軽症まで含めると70-85%、
中等度および重症者でみると95-100%
 と言われている。


水痘患者との接触後の予防処置

水痘の発症予防に関し、予想発症日の1週間前から
ACVの予防内服により症状を抑え、かつ免疫反応を獲得する事が報告されている。

つまり、接触後1週間程度後から予防内服を開始すれば軽症化出来る。


また、水痘患者に接触してから 72時間以内 に
水痘ワクチンを接種すれば、80-90%で水痘の発病を防止出来るとされている。

ただし、前述したように発疹出現1-2日前より伝染力があるとされているため、
家族内発症の場合は間に合わない事が多い






今回は、流行性耳下腺炎、通称、おたふくかぜ、についてである。

保育園、幼稚園などで爆発的に流行る事が多い。




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流行性耳下腺炎  通称 おたふくかぜ


『ムンプスウイルス』 によって起こる耳下腺炎である。

潜伏期間は、通常14-21日程である。

ムンプスにかかった事が無い兄弟などは 60%程 の確率で感染する。

当然、炎症を起こした耳下腺は触れると痛い。


耳下腺炎の進行と伴に、しばしば39-40℃に達する発熱が見られる。
この24-72時間の発熱の間は特に圧痛が強い。

噛んだり、飲み込んだりする時、
特に酢やレモンのような酸味のある液体を飲み込む時に痛みを感じるのが、
最初の症状の事が多い。


耳下腺だけで無く、顎下腺や舌下腺が腫れる場合もあり、
そのような場合には、顎の下の腫れも見られる。


耳下腺の腫脹は5-9日間続く。


両側が腫れる場合が多いが(60-70%)、片側のみ腫れる場合もある。
片側しか腫れなかった場合でも、ちゃんとした免疫がつく。

実はムンプスウイルスに感染しても20-30%は無症状である。
これを 『不顕性感染』 というが、それでもちゃんと免疫はつく。


流行性耳下腺炎には合併症も多い。


頭痛・後頚部痛、嘔吐、首の固さ、といった症状のウイルス性髄膜炎が
時に見られるが、大体3-10日で良くなる。

厳密に検査すれば、10-20%は軽い髄膜炎になっていると
言われており、入院になる程の症状の強い髄膜炎も2-3%で存在する。


また、血液・髄液検査でムンプスウイルスによる髄膜炎と診断された患者の
30-50%には、耳下腺炎の症状は見られない。


思春期以後の男性で、最も多い合併症は睾丸炎である。

睾丸の痛みと腫れは1週間で良くなるが、圧痛は数週間続くことがある。
患者の50%に睾丸の部分的な萎縮を認めるが、不妊はまれである。


膵炎も頻度は高くないが有名な合併症である。
嘔吐、腹痛を起こすが、1週間程で治る事が多い。

難聴はムンプス患者1-2万人に1人発生すると
推計されていて、80-90%が片側のみである。

逆に言うとムンプス難聴の10%は両側である。


なお、耳下腺炎は、ムンプスウイルス以外にも
様々な原因・病原体で起きる。



ムンプスウイルス以外のウイルス感染(パラインフルエンザウイルス、
コクサッキーウイルス、A型インフルエンザウイルス、EBウイルス、
アデノウイルス、など)、または、細菌感染=ばい菌によるもの、
反復性耳下腺炎といって原因のよく解からないもの、などもある。

その他、熱がある場合、『川崎病』 という事もあり得る。
 『川崎病について』 参照。


両側の耳下腺腫脹の場合、細菌感染よりムンプスの方が可能性が高い。


正確な診断はムンプスウイルスに対する抗体が作られているかを
血液検査で測定する事で可能である。


治療は、『熱』 と 『痛み』 に対する対症療法になる。


あとは、腫れている所を氷で冷やすか、冷えピタでも貼っておくという程度しかない。

しっかり腫れが引くまでは出席停止 となる。


耳下腺は唾を出す所なので、辛いものや酸っぱいものを口に入れると、
唾を出そうと耳下腺が収縮するために痛みが強くなる。

そのため、なるべく味の薄いものをあげる方が良い。


唯一の予防は予防接種であるが、ムンプスの予防接種は任意接種となっている。

実際の有効率は 70-80%位 ともともとやや低目で言われているが、
個人的な印象ではせいぜい60%位かと思う。

現在、ムンプスワクチンの副作用として、髄膜炎が1万人に1人発生する
と言われているが、自然感染により発症する髄膜炎の発生率が 2-3%程度
である事を考えて、ワクチンにより予防する方が安全であると言う人も居る。

合併症の 難聴についての予防効果は高い と言われている。






今回は 『呼吸窮迫症候群』、通称 『RDS』 についてである。

『呼吸窮迫症候群』 は低出生体重児・早産児に起こり、
すぐにNICUに入院する事になるため、なじみは薄いかも知れない。

普通の赤ちゃんの呼吸障害の原因で一番多いのは、
『新生児一過性多呼吸』 であり、『呼吸窮迫症候群』 とは異なる。




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呼吸窮迫症候群 RDS (respiratory distress syndrome)


『肺サーファクタント』 という物質が足りないために、
肺が充分に開かず、生まれてすぐに呼吸障害を呈する。

『肺サーファクタント』 とは、肺胞の細胞が作り出す表面活性物質で
この物質のおかげで肺はつぶれず呼吸をすることが可能になる。

我々が息を吐いた時には肺胞(肺の先端の袋)はしぼむが、この時、
『肺サーファクタント』 が反発しあって、肺胞が完全に潰れるのを防いでいる。

もし、『肺サーファクタント』 がないと潰れてしまった肺胞を押し広げるのに
大変な力が必要となる。


ゴム同士がペタッとくっ付いている風船と、
既に少し膨らんでいる風船と、
どちらが楽に膨らませられるか?



それと同じである。

つまり、『肺サーファクタント』 が足りないと、
呼吸をするのに大変な圧力・労力を要する。


『肺サーファクタント』 の生成は、在胎20週頃から開始され、
在胎28週頃から肺胞内に分泌されるようになる。

在胎35週 位までの 『肺サーファクタント』 の生成量は不十分な為、
これ以前の時期に出生した赤ちゃんは、 『呼吸窮迫症候群』 を呈する
可能性が多くなる。


特に、在胎週32週未満、出生体重1500g未満
の児で起こる確率が高くなる。

おおよそ、在胎25週未満は7-8割、在胎26-28週で五分五分、
在胎29-32週で3-4割、の発症率と言われている。


また、満期で生まれた赤ちゃんでも、胎便を肺に吸引した場合、
仮死などで強い低酸素なった後などに、ひどい呼吸障害を呈し、
2次的に 『肺サーファクタント』 の働きが阻害されて発症する事もある。


診断は、レントゲン写真、血液の酸素濃度、などから総合的に判断する。


治療は、気管支に管を入れて人工呼吸器による呼吸補助を行いながら、
出来るだけ早期に人工肺表面活性物質(人工サーファクタント)を
気管から肺に注入する。

胎便吸引、仮死などが原因の場合は、肺の洗浄、昇圧剤などによる循環の補助、
などの治療も同時に行う必要がある。


人工サーファクタントを入れれば速やかに改善するが、ただ、
『呼吸窮迫症候群』 を発症する赤ちゃんは未熟性が強い・呼吸障害が強かった、
などのために通常数日から2週間程の人工呼吸器による治療が必要となる。





生まれたての 『赤ちゃんの呼吸障害』 で最も多いのは、
『新生児一過性多呼吸』 と呼ばれる病気である。


『新生児』 の 『一過性』 の『多呼吸』 なんて何て適当な病名か、
と思うが、れっきとした病名である。


今回は、 『新生児一過性多呼吸』、通称 『TTN』 『TTNB』 についてである。




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新生児一過性多呼吸 TTN (transient tachypnea of newborn)


『肺水』 の吸収障害が原因 である。


お腹の中の赤ちゃんは肺で酸素を交換する必要が無く、
肺は 『肺水』 という液で満たされている。


生まれたての赤ちゃんが正常な呼吸が出来るためには、
生まれた直後にこの 『肺水』 という液体が肺から取り除かれなくてはならない。


『肺水』 の輸送がすぐに行われないと、肺胞に液体が残留し、
赤ちゃんは呼吸困難に陥る事になる。


『肺水』 は、20-25ml/kg 存在しているため、
おおよそ満期の赤ちゃんで、70ml程ある。

それが残るとなると、生まれたての赤ちゃんの気管支に直接
ヤクルト一本以上を流し込むと想像して欲しい。


そりゃ苦しいはずである。

成人なら、『1000ml以上』 の計算になる。


『肺水』 の産生は陣痛が始まると、
陣痛に伴うカテコラミンの作用などで産生が減少する。


分娩時産道を通過する際に、赤ちゃんの胸郭が圧迫されて物理的に排泄される事、
肺呼吸の開始により 『肺水』 は肺胞周囲の間質へ移動し毛細血管から吸収され、
空気と入れ替わる事、などにより 『肺水』 は無くなる。


帝王切開 で生まれた赤ちゃんでは、 『陣痛発来なし+圧迫なし』、
のため、『肺水』 の吸収が遅れる。


低タンパク血症 では、血液の膠質浸透圧(濃度)が低いため、
間質から血中への 『肺水』 の吸収が不十分となる。


多血症 があると、静脈圧が高く、毛細血管からの吸収が起こり難くなる。


『肺水』 は濃度が薄い方から濃い方、圧が高い方から低い方、に流れる。


その他、母体が 糖尿病 の時もインスリンにより肺の吸収を阻害するため、
TTNになりやすい。



症状は、出生直後から数時間以内より多呼吸が出現する。

『呼吸窮迫症候群』 より軽く、週数も満期産の赤ちゃんに多い。


誘因としては、

呼吸確立の遅れ : 胎児仮死・新生児仮死、骨盤位分娩、母体の全身麻酔
胎児へのストレスが少ない : 帝王切開
血液の膠質浸透圧が低い : 低タンパク血症         などがある。
 


大部分の赤ちゃんは、酸素投与 により、
数時間-数日間 で軽快するが、
治療開始までの時間が長いと重症度は上がるし、
そもそも、この病気の重症度は幅が広く、個人差も大きい。


一部の赤ちゃんでは、N-CPAP (鼻に装着して酸素と圧を補助する装置)、
あるいは、人工呼吸器になる事もある。


呼吸障害が続き、肺胞の細胞が痛む事で、
2次的に 『呼吸窮迫症候群』 に陥る事もある。

血漿成分の漏出により、サーファクタントを不活化 してしまうためである。


基本的には、『一過性』 の病気であり、
早期に治療を開始すれば経過は良好である。





今回は、『AED』 について、である。



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打球直撃で心肺停止 AEDで助かる
大阪の高校野球

                        2007.5.1 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20070501ik0f.htm


大阪府岸和田市の私立飛翔館高校で30日に行われた春季近畿地区高校野球大会
府予選の試合中、飛翔館投手の2年○○さん(16)の左胸に打球が直撃、
○○さんはその場で倒れ、心肺停止状態になった。

観戦していた同市消防本部の救急救命士、岡利次・消防士長(39)らが
学校に備え付けの自動体外式除細動器(AED)を使うなどしたため、
一命を取りとめた。○○さんは約1週間経過入院するが、診療した医師は
『AEDがなければ危険な状態だった』 と話している。

関係者によると、事故が起きたのは午前10時20分ごろ。
勤務が休みだった岡消防士長は、同高野球部の奥野恵立監督(49)らと
心臓マッサージや人工呼吸も実施、119番通報で7分後に救急隊員が駆け付けた
時には、○○さんは自発呼吸を始めており、呼びかけにも応じたという。

岡消防士長は 『息子も少年野球をしているので人ごととは思えない。
助かって本当によかった』 と生徒の回復を喜び、○○さんの母、
愛美さん(41)は 『救助してくれた皆さんに感謝したい』 と話している。

AEDは、けいれんした心臓を電気ショックで正常に戻す装置。
2004年7月から一般市民も使えるようになり、学校現場などへの配備が進められている。

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自動体外式除細動器 AED Automated External Defibrillator

AEDは、心臓の突然の停止(心室細動)の際に電気ショックを与え(電気的除細動)、
心臓の働きを戻すことを試みる医療機器である。

心停止となった場合には、脳は 3-4分間 で血流停止による損傷を受ける。

心室細動による心停止後の退院にいたる救命の可能性は、
1分ごとに7-10%低下 し、5分後には約50%といわれている。

AED

心停止に対する対処は、短時間での処置が救命の重要な要素である。

このため、2004年7月に厚生労働省は 『非医療従事者 による
AEDの使用のあり方検討会報告書』 に基づき、それまでは医師や救命救急士などに
限り使用することが認められていましたAEDを、救命の現場に居合わせた
一般市民が行える ものとし、併せて積極的な普及活動を進めることとなった。


AEDをさっと使える人は少ない。

いざと言う時になかなか体が動く人、冷静に対処出来る人は少ない。

すごいと思う。


心臓マッサージなどの救命処置を含め、AEDの使用などにより、
より救命出来る可能性が上昇する、後遺症を減らせる、事を考えると、
是非とも皆が出来る・使えるようになって欲しい。





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