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今回は、気管支拡張剤、β(ベータ)刺激薬についてである。



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β刺激薬


正式には、β2(ベータツー)アドレナリン受容体刺激薬、という。


気管支平滑筋にある交感神経のβ2受容体を刺激して、
収縮していた平滑筋を弛緩させ、気管支を拡張する作用をもつ薬剤である。


β刺激薬は、最も強い気管支拡張作用を持つ薬剤 である。

内服薬・注射薬・貼付薬・吸入薬、と様々な剤形がある。


一般に短時間作用型のβ2刺激薬の吸入では、
即効性で、吸入直後から
2-3分以内に効果が得られ、少量で有効で、
全身的な副作用が出にくい。



β刺激薬の副作用としては、
動悸、頻脈、振戦(手指などの細かいふるえ)、脱力感、頭痛、めまい、などがある。


交感神経の受容体のうち、β受容体にはβ1受容体とβ2受容体があり、
主にβ1受容体への刺激は心臓への刺激、腸管抑制などに関わり、
β2受容体への刺激は気管支拡張、血管拡張などの作用がある。


β1受容体を刺激せず、
β2受容体だけに作用すれば副作用は少なくなる。



後から開発された薬剤ほど、効果が長く、心臓への負担が少ないとされている。

近年開発されたβ2刺激薬は、よりβ2受容体のみに効くように作られていて、
このような副作用は稀となった。



β刺激薬は気管支喘息発作を押さえるためにはなくてはならない薬である。


しかし、気を付けなければいけない点がいくつかある。


まず、β刺激薬には喘息の本態である気道炎症を抑える効果はない。


長期に使用する場合は、必ず、抗炎症作用のある
吸入ステロイド薬や抗アレルギー薬と併用する。


発作時の使用についても、β刺激薬の使用回数の増加は、
喘息の悪化と治療の再検討の必要性を意味している事を忘れてはならない。


発作がおさまったから良い、ではなくて、
発作を起こさないように普段の治療を考える必要がある。



また、発作時に繰り返し吸入が必要な場合は、速やかに救急受診が必要である。




β刺激薬吸入を反復使用しても大丈夫か?


『小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2005』に、β2刺激薬は、
医療機関では、20-30分間隔で3回まで反復可能
と記載されている。

現在のβ刺激薬では頻繁に吸入する事で心負荷をかける事は無い。

実際には頻回に使用出来るが、自宅では頻繁に使用するのは危険である。


β2吸入薬過剰使用により、

・コントロール不良になる。
・β刺激薬吸入への過度依存・過信をしてしまい、
 容態の悪化を見落とし救急受診が遅れ、手遅れの状態になる。
・徐々にβ刺激薬が効き難くなる(耐性)。

などが起こり、発作悪化・喘息死の原因となる。



『ホクナリンテープ』 は、皮膚に張りつけるβ2刺激薬である。

皮膚からゆっくりと薬が吸収されるため、その効果は12時間以上も持続する。

主成分は他の気管支拡張薬と同じであり、
吸入や内服などの他の気管支拡張薬と同時に使うと、
薬効がかぶって副作用が現れる可能性がある。

また、薬を張った皮膚がかぶれるなどの皮膚の症状が出る場合がある。




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『喘息 長期管理薬』 『喘息 薬の副作用が心配』 にも書いてある通り、
こどもにおいても喘息治療の基本は 『吸入ステロイド』 になる。

今回は、『吸入ステロイド』 について、である。




 ↓ クリックで救える命もあります。宜しくお願い致します。
    

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こどもの吸入ステロイドについて


吸入ステロイド薬は、
喘息の基本病態である 気道の炎症を抑える効果が最も強力で、
他の薬剤に比べ、副作用が少ない事から、
世界的に喘息治療の第一選択薬
 として位置づけられている。


欧米では症状が軽い患者でも積極的に使っており、2001年 の調査では、
吸入ステロイド薬の使用率は、

スウェーデンのこどもでは42%であるのに対し、
日本ではたった5%であった。



それを反映してか、若年者の喘息死亡率は、
スウェーデンが10万人当たり0.04人なのに対し、日本は 0.3人 であった。


当時のステロイドの副作用に対する
誤った先入観や理解不足が原因であるが、
喘息のコントロールに明らかに差があった。



2005年11月に改訂された 『小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2005』 では、
喘息治療の基本は、吸入ステロイド薬、もしくはロイコトリエン受容体拮抗薬
を中心とした抗アレルギー薬、というスタンスである。


吸入ステロイド薬は、
幼児(2-5歳)・年長児(6-15歳)では軽症持続型以上の基本治療として、
乳児(2歳未満)でも軽症持続型(ステップ2)の追加治療、
中等症持続症(ステップ3)以上の基本治療となっている。


全年齢を通じて、中等症持続症以上 になれば、
吸入ステロイド薬が喘息治療の中心となる。


『ステロイド』 ということだけで、
使用することに心配を感じている親御さん・患者さんが少なからず居るが、
吸入ステロイド薬と飲み薬や注射のステロイド薬とは分けて考える必要がある。


吸入ステロイド薬が経口(飲み薬)または注射のステロイドに比べ、
全身的副作用の少ない理由を挙げる。



①薬を直接気管支に投与するため、
 使用する薬の量が極めて少量で済む。


経口ステロイド薬の1回使用量は㎎単位であるが、
吸入ステロイド薬の1回量は 『μg』 (1㎎の1/1000)単位と、
薬は非常に少ない量で済む。



②消化管や肺から吸収された薬は殆ど肝臓で分解される。

吸入されたステロイド薬は、薬剤によって異なるが、10-40%が肺に吸入される。

そして、残りは器具や口腔内に付着するか、消化管に入る。

口腔内に付着した分は、うがいで取り去る事が出来るし、
消化管へ入った分は、消化管で吸収されて肝臓に行き、
肝臓を一回目通過しただけで80-99%が分解される。


当然、経口・注射のステロイドは体を何周も回る必要があり、
肝臓で不活化され難くなっている。


つまり、吸入するステロイドの量は極めて微量であり、
しかも血液中に取り込まれても、すぐに薬剤は分解される。


そのため、一般的な量を大きく超える吸入ステロイド薬を
使用しなければ、全身的なステロイドの副作用は出ない。



喘息予防・管理国際指針GINA2002には、吸入ステロイド薬に関して、
『様々な吸入ステロイド薬や吸入器によって違いが生じるが、
フルチカゾン(フルタイド)200μg/日未満の
吸入ステロイド療法では、通常小児においては、
いかなる視床下部・下垂体・副腎系の抑制も生じない』

と記載されている。


Bisgaardは、1-3歳児の幼児を対象として、フルチカゾン 200μg/day、
およびDSCG(インタール)を投与し、1年間にわたって成長抑制を観察し、
成長率は同等 であった事を2004年に報告している。


ただ、局所的な副作用は出る可能性があり、
吸入後のうがいは必ずする必要がある。


上手にうがいが出来なければ、
吸入後に水分を摂って胃に落とせば良い


それにより、ステロイドが口腔内に残る事無く、消化管に入り吸収され、
肝臓で殆どが分解される。


局所的な副作用とは、声がれ、カンジダ症(カビ)、咽頭刺激症状、口内乾燥、
などであるが、吸入ステロイド薬の中止により容易に回復する。


しかも、その頻度も1%程度であり、
他の喘息治療薬に比べても、はるかに副作用は少ない。

こどもは成人より吸入ステロイドの副作用が出難い傾向がある。


吸入ステロイド薬は適切な量を使用している限り
全身的な副作用の可能性は低い


むしろ喘息のコントロールを十分にするためには吸入ステロイド薬を
積極的に使用すべきである。

ただ、当然、吸入ステロイド薬を使用しなくても良いこどもには使用すべきでなく、
喘息という診断、重症度の判定、ガイドラインに沿った適切な治療、
をされる事を望む。






『咳が続く』 という事で受診するこどもは多い。

咳が続く病気については、『咳が続く時』 も参照してもらうが、
今回は 『咳喘息』 という病気について書いてみる。



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咳喘息

咳が続く人の中に 『咳喘息』 という病態の人も多い。


『咳喘息』 は、『喘息』 の仲間、あるいは前段階と言われており、
喘息に移行する恐れがある。

大人では30%程がいわゆる 『喘息』 になると言われている。

慢性的に続く咳が唯一の症状であり、
喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒュー)が無く、
経過・検査からは気管支喘息と診断出来ないが、
『気管支拡張剤』が良く効く。



家族、本人も何らかのアレルギー的な要素、アレルギーを示唆する血液検査データ
(血清IgEが高い、好酸球数が高い)を持っている場合が多い。

気道過敏性やピークフローの日内変動などは、
喘息患者と正常者の中間の結果である事が多い。


厳密に 『咳喘息』 と診断するためには様々な検査が必要であるが、
あまい診断基準では、
喘鳴や呼吸困難を伴わない咳が3週間以上続き、
聴診上も喘鳴が無く、気管支拡張薬が有効な場合

に 『咳喘息』 としている。

『咳喘息』 の咳は 『乾性咳嗽』 (乾いた咳)の場合が多く、
咳は 『喘息』 と同様に夜間・朝方に多く、運動や冷気で咳が誘発され易い。

咳き込む回数は少ないが出ると止まらない事が多い。


治療としては、『気管支拡張剤』 をまず使用し、効果があった場合には、
吸入ステロイドなど喘息の治療に準じた予防のための治療を行う。

『喘息』 は主に夜間に症状が出る事が多く、昼間は症状が改善している事が多く、
診察時には聴診上喘鳴が聴取されない事も多い。

喘息発作にて夜間には僅かな喘鳴があるが
昼間には喘鳴が消失している場合と、
夜間も昼も喘鳴が無い場合は区別が出来ない。



しかも、年長児の場合、気管支そのものが成長して
より強く、より太くなっているので、
小さい頃より大きい発作にならないと喘鳴が出ない。



そのため 『喘息』 なのか 『咳喘息』 なのかは区別がつかない場合もある。



『咳喘息』 と同様な症状で、
気管支拡張剤が無効の『アトピー咳漱』 という病態もある。

『のどの奥の蕁麻疹のようなもの』 と言われ、『抗アレルギー剤』 が有効である。

ステロイドも効く事が多い。


この2つの区別は、さらに難しくややこしい。



『ゼーゼー言ってないから喘息ではない』 と言われ、
『咳喘息』 のこどもがつらい思いをしている事も多い。


『喘息』 のこどもでも、
夜間には喘鳴があり昼間には消失している場合があり、
注意が必要である。





今回はこどもの喘息の長期管理薬(コントローラー)について述べる。



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現在、小児気管支喘息の治療目標には、以下のようなものが挙げられている。

 ①学校を欠席しない。
 ②スポーツも含め日常生活を普通に行う。
 ③β刺激薬の頓用が減少、または必要がない。
 ④昼夜を通じて症状がない。
 ⑤PEF(ピークフロー)が安定している。
 ⑥肺機能がほぼ正常。


①→⑥になるに従って、治療の目標としてはレベルが高くなる。


どこのレベルを目標とするかで、当然、治療薬剤の選択は変わってくると思うが、
現在では全てをクリアーする事を目標 としている。


以前は日常生活を普通に行えれば、多少の発作があっても仕方がない、
との考え方で治療法が選択される事が多かったが、現在では喘息症状が無い以上に、
PEF(ピークフロー)や肺機能の安定までを目標としている。


つまり、『発作を抑える』 治療法から
『発作を出さない』 治療法へと進んでいる。



2005年11月に改訂された 『小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2005』 では、
乳児(2歳未満)、幼児(2-5歳)、年長児(6-15歳)に分け、重症度に応じて、
基本治療・追加治療と分けて薬物療法プランを決めている。


2002年版、2004年改訂版と比べ、

全体的にはテオフィリン製剤の使用が後退して、
相対的に、ステロイド、抗アレルギー剤、
気管支拡張剤(β2刺激剤)が前に出てきている。



全ての年齢で、テオフィリン製剤は重症持続型以外、基本治療から外され、
幼児・年長児では軽症持続型(ステップ2)以上で追加治療で記載されている。


乳児に関しては、テオフィリン製剤の使用の記載が無く、
中等症持続症(ステップ3)以上の追加治療で、テオフィリン製剤を
『考慮』 という形のみである。

重症度については、『喘息 重症度の判定』 参照。


そして、喘息治療の基本は、吸入ステロイド薬、
ロイコトリエン受容体拮抗薬を中心とした抗アレルギー薬、

というスタンスである。

 『ロイコトリエン受容体拮抗薬』 参照。


吸入ステロイド薬 は、
幼児・年長児では軽症持続型(ステップ2)以上の基本治療として、
乳児でも 軽症持続型(ステップ2)の追加治療、
中等症持続症(ステップ3)以上の基本治療となっている。

全年齢を通じて、中等症持続症以上になれば、
吸入ステロイド薬が治療の中心となる。



吸入ステロイド薬についての詳細は、『小児での吸入ステロイドについて』 参照。


抗アレルギー剤は、全年齢において、
間欠型(ステップ1)の追加治療、軽症持続型(ステップ2)の基本治療となっている。


吸入ステロイドの導入前に使用、
もしくは吸入ステロイド薬と併用、
と考えて良い。


抗アレルギー剤は、インタール吸入、ロイコトリエン受容体拮抗薬
(オノン、キプレス、シングレア、など)、それ以外の抗アレルギー剤
(ザジテン、セルテクト、など)に分類されるが、喘息に対する効果は、
やはりロイコトリエン受容体拮抗薬がはるかに強く、
中等症持続症以上で使用する抗アレルギー剤は、
ロイコトリエン受容体拮抗薬のみ記載されている。



治療内容の削減(ステップダウン)については、重症度、患者さん個人、
によっても異なり、主治医の先生の指示通りに行う。


中等症持続型の場合の大体の目安は、

『症状が軽快して無発作状態が3カ月程持続したら、
治療のステップダウンを行う。

まず、追加治療として用いた薬物から減量中止し、吸入ステロイドは継続する。
さらに数ヶ月の無発作期間を確認し、吸入ステロイドを減量する。
発作症状をコントロールしうる最少量を維持量として継続する。
6ヶ月から1年間、無発作状態を確認し
呼吸機能が良好であれば、吸入ステロイド薬を中止する』  事になっている。


呼吸機能については、ピークフロー値の日内変動の安定、
可能であれば肺機能検査、などを参考にする。



当然、症状の適切なコントロールが得られない場合、維持出来ない場合、
ステップアップとなる。

その際、正しく薬物を用いているかどうかを再確認する。


喘息症状を増悪させている環境要因を検討する。

コントロールを再確立するためには、
現在ある喘息症状を一旦沈静化させ、かつ、抗炎症薬の強化を図る。


具体的には、吸入ステロイド薬の増量、あるいは他の薬物を加える。


副作用については、

 『小児での吸入ステロイドについて』 
 『小児でのテオフィリンについて』
 『喘息 薬の副作用が心配』      を参照。







『咳が続く』 ために受診される事は多い。
恐らく 『発熱』 の次であろう。

今回は、『咳が続く時』 について、である。




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そもそも、『咳』 とは、痰などの異物を体外へ排出するための
反射であり、全ての咳は生理的ともいえる。



しかし、実際、咳が続く事、咳がひどく出る事自体による体への悪影響も強く
(体力の消耗、睡眠不良、咳き込み嘔吐など)、見ている親御さんもつらいため、
ひどい咳は早めに治してあげたい所である。


しかし、『咳が続く』 には、実に様々な理由がある。


普通のカゼ、肺炎・気管支炎、副鼻腔炎などの 感染症
喘息、咳喘息、アトピー咳嗽などの アレルギー的な疾患
胃食道逆流症、気管支異物、心因性、薬剤性、結核、肺腫瘍・・・・。


咳の性状も 『湿性咳嗽』 (こもった咳、痰絡みの咳)、
『乾性咳嗽』 (乾いた咳)、などあり、強さ、持続期間、なども
様々である。


医学的には、3週間以上続く咳を 『遷延性咳嗽』
8週間以上続く咳を 『慢性咳嗽』 というが、
そんなに長い期間、病院にも行かず待ってる人は居ないであろう。


『湿性咳嗽』 は肺炎・気管支炎、副鼻腔炎、などの感染症で痰を伴う咳、
『乾性咳嗽』 は 『咳喘息』 『アトピー咳嗽』 などのアレルギーの咳に多いと
言われているが、『喘息』 でも、いわゆる 『カゼ』 でも
『湿性』 『乾性』 のいずれの咳をも呈する 事があり、
咳の性状だけで区別は難しい。



いわゆる 『湿性咳嗽』 は、『去痰剤』 を用いて 痰の排泄を促す
事や病態改善に伴い、咳も少しずつ治まる事が期待される。


感染絡みの咳は昼も夜も出る事が多い。


当然夜の方が若干多くはなるが、その差は少ない事が多い。


アレルギー的な咳の場合
夜間・朝方の時間帯、運動時・はしゃいだ時、
などに特に多く出る事が多い。



『喘息』については、
喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒュー)が無いと
喘息の診断基準に当てはまらない。



『咳喘息』 という病態については、別項を参照して頂くが、そもそも、
どの程度の咳が喘息の 『発作』 に当てはまるのか、
明確な基準は無い。



家族にアレルギーの人が居る、本人にアレルギー体質がある、
咳が夜中・朝方に悪化する、天候の変化で悪化する、
梅雨時・秋に悪化する、気管支拡張剤で症状の回復が顕著、などがあれば、
喘息の可能性が高い。

 『喘息とは』 参照。


かつ、長期間咳が続く・同様のエピソードを繰り返す 場合には、
『喘息』 という診断として良いと思うが、
長く続いてない児・繰り返してない児では診断は難しい。


呼吸機能検査などの詳しい検査も小さいこどもでは出来ない。


しかし、『診断出来なければ治療出来ない』、と言ってる訳ではない。


まず治療を始めてみて、薬剤の反応を見て、診断に近付く事が多い。
(抗生剤の反応、気管支拡張剤・抗アレルギー剤の反応)


咳の薬については 『咳の治療について』 の所を、
咳については 『咳喘息について』 などの項目も参考にして欲しい。





ここ2週間ほど喘息発作で受診するこどもが多い。

『アレルギー 喘息』 の中の記事を少し見直してみる。


重症度、治療法、薬については、他の記事 参照。

  『アレルギー 喘息 目次』 




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喘息とは

2005年11月に改訂された 『小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2005』 には
喘息とは次のように定義されている。


『小児喘息は、発作性に笛声喘鳴を伴う呼吸困難を繰り返す疾患であり、
発生した呼吸困難は 自然ないし治療により軽快、治癒 するが、
ごく稀には致死的である。
その病理像は、気道の粘膜、筋層にわたる 可逆性の狭窄性病変 と、
持続性炎症 および 気道リモデリング と称する組織変化
からなるものと考えられている。
臨床的には、類似症状を示す肺・心臓、血管系の疾患を除外する必要がある。』


簡単に言うと、

・喘息とはゼーゼー、ヒューヒューという呼吸の音がしたり、激しく咳が出たり、
 呼吸が苦しくなったりする病気である。

・これらの症状は気管支拡張薬などの治療や自然に良くなったりする。

・これらの症状は、気道の過剰な収縮や、気道のむくみ、などのため、
 気道の空気の通り道が狭くなったり、痰が詰まったり、などして起こる。

・気道の変化は、慢性的な炎症によって起こり、その気道炎症が続く事で
 『リモデリング』 が起こる。

・気道の炎症とは、例えとして『気道の火事』と表現される事が多い。

リモデリング (気道の再構築)とは、炎症が続く事で、気道上皮のすぐ下にある
 基底膜という部分が次第に厚くなり、硬くなり(線維化)、
 その結果、気管支拡張剤によっても広がり難い 状態になる事である。


さて、ゼーゼー、ヒューヒューと言ったら、喘息か? 


ゼーゼー、ヒューヒューと音がする (喘鳴) からといって、そのこどもが
直ちに喘息と診断される訳ではない。


特に乳幼児においては喘息以外の原因で喘鳴が出る事も多い。


乳幼児は、もともと気道が狭く、痰が排出され難いため
感染などの少しの気道への刺激でより空気の通り道が狭くなり易い。


また、喉頭(声を出したりする部分)も腫れ易く、
ここからもゼーゼー、ヒューヒュー、音がすることがある(クループ症候群)。


このように、喘鳴が出る心臓・肺などの喘息以外の他の病気では無い事を
確認する事は大切である。


小児喘息は 2歳までに約60%が発症し、
6歳までに80-90%が発症する
 と言われ、
早期診断・早期治療が望ましいが、乳児喘息の診断はかなり難しい。


繰り返す喘鳴が一番の診断根拠 になり、
『気道の感染の有無に関わらず、
明らかな呼気性喘鳴(息を吐く時の喘鳴)を
3回以上繰り返した場合』

乳児喘息と診断する。


参考事項として、

・両親に喘息の家族歴がある、
・本人にアトピー性皮膚炎がある、
・血清IgEが高い、
・気道感染が無い時に喘鳴を来たした事がある、
・気管支拡張剤(β刺激薬)吸入で改善が認められる、


などがある。


一方、年長児が単なる感染のみで明らかな喘鳴が出る事は少なく、
2-3歳以上で喘鳴がしっかりある児は、
喘息の可能性が高い。



・家族にアレルギーの人が居る、
・本人にアレルギー体質がある、
・咳が夜中・朝方に悪化する、
・天候の変化で悪化する、梅雨時・秋に悪化する、
・気管支拡張剤で症状の回復が顕著、


などがあれば、やはり喘息の可能性が高い。


ただ、喘息と診断される事に過敏な親御さんが居るが、一言に 『喘息』
と言っても、症状は個人差が大きく、経過も異なる。


問題は、いかに早く、こどもの苦痛を取り除いてあげて、
健やかな生活、正常な成長・発達をさせてあげるか

と言う事である。


『喘息』 と言われたら、こどものために 勧められた治療を
しっかりやりましょう



現在では、殆どの医者が(小児科医でなくても)、日本小児アレルギー学会が作製した
『小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2005』 に従って治療し、
独自の治療法をする事はまず無い、と信じている。


 『喘息とアドヒアランス』 も参照。





喘息シーズンに突入している。

この時期は喘息発作、咳に要注意である。


喘息については、下記の記事参照。

 ・喘息とは
 ・喘息 重症度の判定
 ・喘息 長期管理薬について
 ・喘息 発作の程度の判定
 ・喘息 発作治療薬について
 ・喘息 薬の副作用が心配 
 ・小児での吸入ステロイドについて
 ・吸入ステロイド フルタイド
 ・ロイコトリエン受容体拮抗薬について
 ・β刺激薬について
 ・小児でのテオフィリンについて
 ・咳が続く時
 ・咳喘息について
 ・咳の治療について
 ・喘息 飛行機旅行での注意点
 ・吸入ステロイド パルミコート懸濁液
 ・運動誘発喘息について
 ・喘息治療とアドヒアランス
 ・喘息 発作は夜起きやすい




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