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今回は、医者嫌いのこどもについて、である。

歯医者さん、幼稚園行き始めの愚図りにも共通する事であると思われる。




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お医者さん嫌い


『お医者さん嫌い』 のこどもは少なからず居る。

『お医者さん嫌い』 は、こどもが意識して医者を怖がるのではなく、
お医者さんを見ただけで、自然と恐ろしくなる事の方が多い。

注射された、診察で嫌な思いをした、そういう事による恐怖で、
その時に周囲にあるものを 『条件刺激』 として学習する。

こどもにとって、その印象的なものの代表は 『医者の白衣』 である。

その結果、恐怖の条件反射が成立すると、こどもはお医者さんを見ただけで、
恐怖を生じるようになる。

あるいは、病院、診察室、その先生個人、でも認識される。


それを克服するには、『怖くない』 事を解ってもらうしかない。


しかし、怖い体験の記憶を変えるのは、容易ではない。

怖くない雰囲気をさりげなく作り、かつ、
こどもに信用される ようにしなければならない。

自分自身は、さらに、ちゃんとこどもに向かって 『説明をする』
事に気を配っている。

 その他の、良い小児科医の条件は、『良い小児科医とは』 参照。


『痛くないよ』 と言いながら、注射をするお医者さんが居る。
ひどい医者は、『注射はしない』 と言っておいて、注射をするなんて事もする。

騙し討ちをすると、その一時は楽なのだが、騙された心の傷は意外に大きく、
その後、決定的な 『お医者さん嫌い』 になってもおかしくはない。

入院・手術など、こどもにとってつらい治療をする場合も、
『慣れれば平気。大丈夫』 などと その場しのぎ の説明をする、
『みんな我慢しているよ。ちゃんとしないと帰れないよ』 などと オドシ をかけたりすると、
その後の経過の中で 『話が違う』 と、こどもの苦しさ・医者嫌いが倍増する可能性もある。


逆に、注射の時、『多少痛いけれども、頑張ろうね。これは大切なお薬だから』
などと、相手が小さいこどもであっても、例え、赤ちゃんであっても、
事前に誠意をもって説明 してくれるとこどもも心を開きやすい。

注射をする時は、泣いたり暴れたりに少し付き合ってあげる必要はあるが、
その方が心の傷を引きずる事が少なく、回を追うごとにお医者さんに
慣れていくものである。

また、痛い検査・つらい治療なども、そうしなければならない理由を、
丁寧にこどもに向かって説明し、『痛いけど、頑張ってくれる?』 と
誠意をもって励ましてくれるお医者さんだと、こどもは頑張り易くなる。

これは、もちろん、例え、赤ちゃんに対してでも、同様である。


このことは、お母さんとこどもとの関係にも当てはまる。

『こわくないから』 『痛くないから』 とだまし続けていると、
段々、お母さんは信用されなくなり、『お医者さん嫌い』 が
ひどくなっていく事さえある。


まず、お医者さんに行く前にしっかり時間をとって話をする。

『こわくないよ』 ではなく、『こわいよね』 と
こどもの気持ちを理解 してあげる。

待合室でも、『心配だね』 と気持ちを代弁してあげる。
それにより、常に味方 で居てくれる安心感が得られる。

診察中は恐怖心を和らげる言葉をかけてあげる。

そして、終った後は、たくさんたくさん、慰めてあげる

 その他の診察時の注意は、『診察を受ける時』 参照。


事前・事後にしっかり苦しさを受けとめて貰い、慰められる・褒められると、
こどもは意外に頑張れるものである。


また、『そんな事すると注射されるよ』
などと、医者を怖い人扱いしないで欲しい。

罰で注射している訳ではない


注射するには、注射する理由がある。
採血でも、予防接種でも、点滴でも。

それを こどもに伝えるお手伝いをして欲しい



『お医者さん嫌い』 のこどもが来ると、やはりつらい・・・。

一人でもそういうこどもが減る事を期待しているし、自分も頑張ろうと思う。




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どういう時に小児科にかかるかは、『小児科にかかる時』 参照。

今回は、実際の診察の場面での注意点である。




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小児科で診察を受ける時


まず、現在のこどもの状況が解る人が連れて行く、
もしくは、しっかり状況を聞いて把握して連れて行く、
詳細な経過を書いたメモを持って行く、などとして欲しい。


質問しても、『一緒に暮らしてないから分からない』 とか、
咳・下痢などの症状があるか分からない、水分摂れてるか分からない、
と言われると診断も難しくなるし、重症度も分からない。


嘔吐があっても1回と10回では全然違うし、咳き込み嘔吐かどうかでも違う。


診察だけで診断出来る事は少なく、
問診で探りを入れて、診察・検査で確認している、


という感じである。


持ってきて欲しい物としては、

  ・付けていれば 『熱型表』

  ・小さいこどもの場合は、『母子手帳』 が参考になる事も多い。

  ・他院から薬をもらっていたらその記載がある 『お薬手帳』
   無ければ薬そのものを持ってきて欲しい。

   薬がシロップでそれを見てもそれが何か解らないという事もあるが、
   どこで薬をもらうにしても薬を貰う際は、
   『その薬が何の薬か』 はしっかり聞く必要がある。

  ・便が異常なときはその便を持って行くと分かり易い。

  ・大泣きした時にあやせる本・おもちゃなど。



教えて欲しい情報 は、

  ・一番気になる症状 は何か?

  ・熱、咳、鼻水、下痢、嘔吐、腹痛、頭痛、発疹、などの症状が
   いつから、どの程度か?

  ・以前にもあったかどうか、その症状が出やすいかどうか?

  ・症状は 改善傾向か、悪化傾向か?

  ・元気はどうか、グッタリか、遊べるか?

  ・水分は摂れているか、オシッコは出ているか?

  ・幼稚園・家庭などで 流行っている病気は無いか?

  ・今までにした大きな病気、薬のアレルギーなどが無いか?



診察中はこどもの恐怖を和らげるように促したり、
聴診・喉を診たりするのをしやすくするように協力して欲しい。


医者の事を 『注射する』 とか脅すのはもっての他である。


また、グッタリ・嘔吐・呼吸困難・痛みなどの症状が非常に強い時は、
早めに病院のスタッフに声をかけて欲しい。


水疱瘡・麻疹・おたふく風邪、などの疑いがある時も隔離の必要があり、
病院のスタッフに声をかけて欲しい。


あとは、待合室で暴れない・騒がない、診察前に物を食べない、など、
病院以外でも気を付ける事などである。






『どういう時に小児科にかかれば良いですか』

『どうなったらまた小児科にかかれば良いですか』

多くの親御さんにとって、最も多い質問である。

今回は、『小児科へかかるべき時』 についてである。




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『小児患者の特殊性』 で少し述べたが、
こどもは自分で症状を訴えられない、個人差が大きい、症状の変化が早い、
小さい子ほど症状が出難い、全身症状に陥りやすい、脱水症状を起こし易い。


危険が多いのは、やはり 『発熱』 の時である。

 『発熱時の対処法』 も参照。


小児科にかかるべき時は、大まかに言うと次の3パターンの時である。

つまりは、この3パターンの時は検査・治療を必要とする場合である。


①病気自体が緊急性、入院の必要がある場合。

例えば、髄膜炎・脳炎、盲腸、けいれん、などの緊急に処置・治療・手術を
必要とする病気の場合、肺炎などの重症細菌感染症、
『川崎病』 などの入院を必要とする病気の場合である。


この場合の目安は、

元気が無い、顔色が悪い、苦しそう、
発熱が続く
(元気の有無に関わらず)、
腹痛・頭痛などの痛み・咳などの 症状が強い、
けいれん・発疹・出血・腫れなどがいつもと明らかに違う、


などという症状が出る場合である。


『発熱が続く』 と言うのは厳密に何日以上かは決められないが、
いわゆるカゼなら、3-4日間で熱が下がる事が多い。


ただし、肺炎・尿路感染症などの細菌性の病気と診断されても、
『病気の勢い』 の問題などもあり、診察・採血上であまり重症で無い、
あるいは、既にピークを超えてそうなら、入院しない事も当然ある。


②脱水症の危険がある場合。

こどもは容易に脱水症に陥る。

発熱時はいつも以上に水分摂取をする必要がある。

脱水症のサインは、
元気が無い、おしっこが少ない、
泣いても涙が出ない、口の中がネバネバしている、

などである。

 『こどもの脱水について』 参照。


ウイルス性の病気、いわゆるカゼ、手足口病、嘔吐下痢症、などの病気自体は、
待っていれば必ず治る が、水分が取れないとなると話が変わってくる。

その場合は早目に小児科にかかるべきである。


特に嘔吐は重症感染症、脱水の両方の危険があり、要注意である。


③症状が持続する場合。

熱も無く、元気も食欲もあるが、咳が、下痢が、頭痛・腹痛が、
何日も何週間も続く・繰り返すというような場合には、
一度小児科にかかる事をお勧めする。


簡単に言うと、小児科へかかる場合は次のような時である。

 ・ 元気が無い時、顔色が悪い時、苦しそうな時
 ・ 脱水に陥りそうな時
 ・ けいれん、発疹、出血、腫れ、など特殊な症状が出た時
 ・ 痛み、咳、などの症状が強い時
 ・ 発熱、咳、下痢、痛み、などが続く時






小児科に限らず、『かかりつけ医』というものは重要であるが、
小児科の場合はさらに重要である。

『かかりつけ小児科』を探した方が良い。


かかりつけ小児科 としては、


①小児科の先生である。

『内科・小児科』 などと複数の科が書いてある病院、
『○×医院』 などと診療科がはっきり書いてない病院などは、
小児科専門の先生で無い事があるので、一度確認してみた方が良い。

  『標榜科』とは 参照。


実際の臨床で、
小児科医で無い医者がこどもを診る機会は極めて少なく
経験と言う意味では、若い小児科医にも劣る事が多い。


また、小児科医は小児全般が診れるが、特に専門分野を持っている事が多く、
こどもに基礎疾患がある場合、その分野の専門家である方がなお良い。


所属学会、取得している専門医、経歴、などで大体解るが、
直接、先生に聞いても教えてくれるはずである。



②こども、親御さんともに先生に信頼感を持てる。

医者も人間、患者さんも人間、こどもも人間。
やはり、合う・合わないはある。

はっきり言う先生が良い人 (人によっては怖いと言う)、
優しい先生が良い人 (はっきりしないと言う人も居る)、
老・若・男・女の先生、何となく苦手なタイプ、など、いろいろ理由はあると思う。


こどもにとっても、好きな先生、怖い先生、居るはずである。

『良い小児科とは』 も参考にして頂きたいが、親御さんが相談しやすい先生が良い。

もちろん、こどもの症状を話せなければ診断は付かない。


その他、

・いつでも気軽に診察してくれる。
・聞きたい質問に嫌がらずに答えてくれる。
・最新の治療についてもよく勉強している。
・専門的な治療が必要になったときには、適切な医師を紹介してくれる。

などがある。


かかりつけを勧める理由は幾つかある。


まず、こどもは病気の時だけでなく、健診・予防接種など、必ず小児科にかかる。

病気の時は、かかりつけに通う事で、今までの病気を理解してくれているし、
他の先生より僅かな変化を見抜くかも知れない。

こどもが慣れていて、診察に協力的 である事さえある。


また、こどもはいろんな病気にかかるが、何科に行けば良いか、解らない事も多い。


小児科はこどもの病気を全て何でも診れる訳ではないが、
こどもの事は大抵解る 事が多く、大きなケガで無ければ、
皮膚科・耳鼻科・眼科などへ勝手には行かず、
まずはかかりつけ小児科にかかる事を勧める。

その先生の判断により、他の科への受診が必要かどうか決めてもらったり、
専門の先生に紹介してもらったりすれば良いと思う。


よく病院を転々とする患者さんが居るが、ちゃんと先生に質問したり、
不安を打ち明けたりせずに、転々としている事が多い。


『良い医者』 にめぐり合ってなければそれも仕方無いかも知れないが、
よほどの専門的な病気で無い限り、
まずかかりつけ医で一貫した方針で治療して頂いた方が早く治る近道だと思う。

 『良い小児科医とは』 参照。


その結果、なかなか治らない、なかなか診断が付かない、となれば、
専門の先生を紹介してくれるはずである。

まずは信頼出来る小児科探しが重要 である。





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以前、御紹介させて頂いた 『星川小児クリニック』 の山本 淳 先生から、
ありがたいコメントを頂いた。

また、新しい記事を紹介させて頂く。



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某基幹病院救急外来の素敵な(^^)対応
http://home.k04.itscom.net/hskwcc/info2/covenience-er2.html


2006年12月に流行したノロウイルス。
まだ当院に来て間もない患者さんがやはりお子さんが夜に急に吐いたということで
心配になり、某基幹病院の救急外来を受診しました。3時間は待たされたようです。
診察の順番が回ってきた頃には嘔吐も止まっていたこともあり、
『今回は処方は無し、しばらくして嘔吐が本当に落ち着いてから
少しずつ水分を飲ませるように』 という、僕らからいえば、ごく自然な対応を
してくれました。そして 『明朝かかりつけ医を受診してください』 ということに。
その1週間前に、『嘔吐したときは』 『ノロウイルスかな?と思ったときは』
というメールを患者さんに送っていたのですが、メールアドレスの登録を
していなかったのだそうです。単にこのサイトを見てくださいねというメール
だったのですが、残念ながらそのメールは受け取っていなかったのだそうです。
しかし、この親御さんの偉かったのは、『3時間待って薬も無し?』
と言って怒らなかったことです。担当医のお話しが上手だったのかもしれませんが・・・。

そして、翌日星川小児クリニックに来てくれました。
もちろんお子さんの嘔吐は止まっており、お母さんも落ち着いて話を聞いてくれます。
星川小児クリニックでは主にナースが振り返って 『きのう家庭では
どんな対応をしていけばよかったのか、救急医療に本当に行く必要があったか』
などをお話しします。ナースはより身近な存在なので、お母さんも聞きやすく
話しやすいようで、『こうすれば救急医療にいかなくても済みましたね』
という話も お母さんへの批判ではなくアドバイス
として記憶に残してくださるようです。
こうすればもう同じような症状で救急医療に行くことはなくなります。
お母さんも満足そうでした。メールアドレスも登録してくださることと思います。
ついでに、『小児科に行こう!』 を買ってあったら大丈夫でしたね、
と、受付で本を買っていかれました。

一方で、救急外来などにいると 『こんな時間に来てやった(←来てくださいと
お願いしたわけじゃないが)のに、薬も無しかよ!』 と怒鳴る親御さんもいます。
そんな方は基本的に星川小児クリニックのような、予約制で診察券が有料
などというクリニックには近づかないので、ある意味で別世界の話かもしれませんが、
怒鳴らないまでも不快に思う人はたくさんいるはずです。そういう人は
半ば強引に薬を貰い(医師もそういう人だなと感じると言われる前に
適当に薬を出しておきます)、早く受診して早く薬を飲ませたから治ったと
信じ込むわけです。当然、同じ事を繰り返します。ひとりで何回も繰り返せば、
延べでいえば大変な数になります。
(実は小児救急が疲弊している一番の原因はこんな人たちかもしれません)
医師は、本当に患者さんにとって必要な仕事だと思うと、またそれを感謝されると、
寝食を忘れて尽くすタイプが多く、それが勤務医が 激務 であっても何とか
続けているモチベーションになります。しかし、後者のようなタイプの
患者さんが増えるとそのモチベーションが下がり、仕事が苦痛になってきます。
実は、医療崩壊の本当の原因はこんなところにも潜んでいます。
後者のグループに入る人たちを、とんでもない人だと排除するのは、
星川小児クリニックのような 『クリニック』 であれば、
そのポリシーをしっかり持つことで比較的自由にコントロールできますが、
救急外来では難しいのが実態かと思います。

このように二極分化した親御さんのグループがあります。
後者のグループをどうするかが大きな問題です。
また、本来前者に入るようなタイプの知識と性格を持つ親御さんであっても、
医療機関の対応如何ではその親御さんを結果的に後者に追いやることもあります。
例えば、冒頭の患者さんに、深夜にたくさんの薬を出したり点滴などの処置をして、
『これで良くなりますよ』 みたいな対応をしたらどうなるか・・・。
賢い市民の方であれば当然おわかりですよね?
『二極分化』 という言葉で表現したのですが、今流行の 『格差社会』
という言葉と何となく無縁ではないような気もします。

誤解を恐れずに今の悩みを言うと、星川小児クリニックの診療は、
極端に言えば、救急外来で、『こんな時間に来てやったのに薬も無しかよ!』
と言って怒るようなタイプの人たち、そこまで言わなくてもそんな気持ちに
なるような人たちを切り捨てるような診療をしているのかもしれない、
これでいいのだろうかという心配です。



北部夜間急病センターでよくあった経験
http://home.k04.itscom.net/hskwcc/info2/covenience-er3.html


2歳児を連れた親御さん(両親とも何となくインテリっぽい)

『きょうはどうされましたか?』
『夕方から熱が出てきたんです』
『そうですか。食欲はどうですか?』
『半分くらいです』
『ご機嫌は?今はそんなに悪くないみたいですねえ』
『ええ、まあ機嫌はいいんですけど』
『で、熱の他には症状っていうとどうですか?』
『それは特にありません』

・・・一呼吸(できるだけ笑顔で)・・・

『じゃあ特にお胸とかおのどとか診る前にちょっとお話ししましょうね』
『?』
『いえ、こういうときに、おうちでどうみていくのがいいかってことを
 お話ししたいんだけど、診察してからだと、診察したからわかるんじゃないかって
 思うでしょ?だから、最初に話しますね(笑)』
『正直言うと、まだ僕らが診るには、ちょっと早いかなって思うんですよ』
『でも急に熱が出てきて心配で』
『ハハハそうでしょう。でも、熱にしても嘔吐にしてもまあ急にしか出ませんよね?』
『そうでうね』
『大事なことは、まず急ぐか急がないかの判断ですけど、
『機嫌』 か 『食欲』 のどっちかが良かったらまずそんなに急ぐ必要は
 ありません。きょうは夕食はあまり食べなかったので食欲はやや落ちている
 ようですが、機嫌がいいというか、クタラ~っとして、でも本人は
 苦しそうじゃないですよね』
『そうですね。くったりはしているけど』
『何か疲れちゃった・・・って感じでしょ?』
『ええ』
『運動のあと、疲れた~とか、遊びすぎて疲れた~というときとよく似てるでしょ?』
『そんな感じです』
『そういうときはちょっと例えば1日ぐらい様子みていいんですよ』
『でもこんな感じで熱が昼間に出た時はすぐにかかりつけ医に連れていって
 たんですが、たいてい喉が赤いとかでかぜだからということで、
 抗生剤とシロップと熱冷ましみたいに薬を出してもらっていたんですが・・・』
『う~ん、そうですか。でも、どのお医者さんも熱が出てすぐだと
 どんな病気かってよくわからないものなんですよ』
『でもそれを飲むと、治るんです』
『でも飲まなくても治ったかもしれないですよね』
『かぜって薬飲まなくても治るんですか?』
『もちろんそうですよ。昔の人たちは病院も無かったけど別に死んだり
 してなかったでしょ?』
『でも肺炎になったりしていたんじゃないですか?』
『そういうこともあるけれど、肺炎になりそうかどうかは、熱が出たら
 すぐにわかるわけじゃなくって、少し様子をみてからわかることなんですよ』
『じゃああまりすぐに病院にいかずに少し家にいたほうがいいんですか?』
『もちろん、機嫌か食欲がいいとか、まあ緊急性が無いときですが、
 多くのこどもの病気は本当は急ぐ必要のないものが多いんです。
 その中で重い病気を見落とさないようにするのが大事なんですが、
 そういう重い病気は早く薬を飲んだからといって避けられることはあまりなくって、
 むしろ早く薬もらって飲ませているから大丈夫だろうって信じ込んでしまうと
 そのほうが危険なんですね。だから小児科の本当に大事な仕事は、
 薬を出すことよりも、病気の初期に家庭でどんな対応をしていったらいいか
 常日頃から説明することと、ある病気を診たらその予想される経過とか
 注意点をアドバイスして親御さんが判断できるようにしてあげることなんですよ』

******診察後******

『もう少しおうちにいようかぁ~(子どもに向かって)』
『あ、でも、せっかく来たんだから、何か薬持って行きます?』
『いえ、いいです。症状も無いし、熱冷ましなら家にあるし・・・
 明日まで待って、調子悪そうだったらかかりつけ医に行けばいいんですね?』
『そうですけれど、お薬無しで心配じゃないですか?
 (と言いながらも何を出したらいいのか頭には浮かばない)』
『いいえ~、こういうお話しを聞けただけでもきょうは来た甲斐がありました。
たぶんここにはもう来ないと思います』
『そこまで言ってくださると僕も嬉しいですけど・・・かかりつけの先生から
 『薬じゃなくて説明』 を引き出すように、お母さんも話し上手というか
 聞き上手にもなってみてくださいね』

実は、このように、話せば理解してくれる患者さんは、とっても多いと思います。
特に北部夜間急病センターではそうでした。もちろんうまくいかないこともありました。
ムッとして怒り出す人もいました。
ただ、こういう会話を挿入するのは、『時間』 がかかりますから、
こういう診察をしていると、数を稼げません。その上、処方をしなければ、
処方箋料もいただけませんから、営業上はマイナスになることも。
当然、今の医療を 『経済的に誘導』 している医療制度がある以上、
それに流されるような診療をすることを否定はしませんが、
『話せばわかる』 人がたくさんいらっしゃるのに残念だなあ・・・と
思うことが多かったという思い出が北部夜間急病センターにはあります。

保護者の二極分化という話もしましたが、そうならないように若い親御さんたちを、
僭越な言い方ではありますが、『育てていく責務』 も、私たちには
あるのではないかと思っています。

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大変参考になる記事である。


『小児科の本当に大事な仕事は、薬を出すことよりも、
 病気の初期に家庭でどんな対応 をしていったらいいか
 常日頃から説明 することと、ある病気を診たら
 その 予想される経過とか注意点 をアドバイスして
 親御さんが判断できる ようにしてあげることなんですよ』


『このように、話せば理解してくれる患者さんは、とっても多いと思います』

⇒救急外来で時間がかけられない実状=外来をある程度さばかないと
 待ち時間が多くなってしまう、救急では普段のかかりつけと意見が違うと
 親御さんが余計に混乱する事(救急では信用を勝ち取るのはなかなか困難)、
 などがあり、説明出来ていない・・・。
 

『『話せばわかる』 人がたくさんいらっしゃるのに残念だなあ・・・』

⇒時間がある限り、そういう指導をするように心掛けているが、
 昼間の外来でも時間は少ない・・・。

また、今後も少しずつでも、頑張っていこうと思う。





横浜市の星川小児クリニックの 『診療姿勢』 が、自分自身への参考になり、
また、患者さんにとっても有用であるので紹介する。

 『星川小児クリニック 診療ポリシー』 も参照。


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 星川小児クリニック  横浜市
 http://home.k04.itscom.net/hskwcc/info2/top.html


『ふつうの診療』 より。 

急性疾患を中心にした小児科として 『ごくふつうの』 診療について
お話しします。


1.次回に役立つような診療をします。

熱が出た時、嘔吐をした時、ちょっと振り返り、最初のホームケアをチェック。
『それでよかったんですよ』 『こんなふうにしておけばもっと良かったですね』
なんて会話が飛び交います。そうすれば、兄弟にうつった時も、
また似たような病気になった時もきっと役立ちます。


2.薬でごまかしません!(笑)

『あの先生の薬は良く効くよ』 『○○医院の薬は弱くて効かない』
なーんて話とは当院は無縁です。(というか気にしてません)
例えば、熱が3日出るようなかぜをひいた時、1日目に診た先生の薬は効かない、
3日目に診た先生の薬は劇的に(笑)効く! というのは日常茶飯事。
もちろん、患者さんの思いこみなんですが・・・。
『先生、おかげさまで薬が良く効きました。すっかり熱も下がって・・・』
と言われても、『いえ、それは多分自然経過ですよ。薬が本当に効いた
というわけじゃないです』 というような本音の話もいたします。
そうしないと、次から困るから・・・。


3.休日、夜間に安心しておうちにいる事が出来るような質の良い
  『昼の』 診療をしたいと思います。

第一線の家庭医(特に小児科医)の役割って・・・つきつめていうと、
まさにこれだと思います。
『夜に困ったら行きゃいいや』 のコンビニ救急をどんどん作っていけば良い
という考えもありますが、それでは 絶対的な医療資源の不足 と直面
するだけでなく、本当に質の良い昼の診療に結びつきません
普通の病気なら夜は落ち着いてお子さんを寝かしつけ、看てあげることが
出来る親御さんをお育てすることが、社会貢献のひとつだと思っています。
もちろん、救急外来は必要です。でも、どんな時は行く必要があり、
どんなときは待ってもいいのか、そんな目を養えるように、
普段の 『昼の』 外来の中でお話ししていくことは、夜間休日でも
こどもの大事な変化を見逃さないことにもつながる大切な仕事だと思っています。

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『次回に役立つような診療』
『休日・夜間に安心してお家に居る事が出来るような診療』
を心掛ける。

どんな時は行く必要があり
どんなときは待ってもいいのかそんな目を養えるように
普段の 『昼の』 外来の中でお話ししていくことは、夜間休日でもこどもの
大事な変化を見逃さないことにもつながる大切な仕事だと思っています』


育児の不安解消、病気の時のケア、注意点、そういう事を
一つ一つしていけるような外来が出来ると良いと思う。

ただ、それには 『普通の外来』 では、時間が足りない。

何とか、少しでも、そういう事が出来る様にまた頑張ろうと思う。






横浜市の星川小児クリニックの 『診療ポリシー』 が、自分自身への参考になり、
また、患者さんにとっても有用であるので紹介する。

 『星川小児クリニック ふつうの診療』 も参照。


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 星川小児クリニック  横浜市
 http://home.k04.itscom.net/hskwcc/info2/top.html


『星川小児クリニックの診療方針』 より。一部改変。


1.正直な診療を心がける

そんな事当たり前じゃないか・・・と、思われるかも知れません。
でも、これがなかなか難しいんです。
出来るだけ自分の子どもが受けて欲しい治療を提供するように心がけています。


2.上手に小児科を使ってもらえるようにアドバイスします

医師が、ナースが、自分の子どもに受けさせたいと思うような治療を
患者さんが受けるためには、患者さんにもお願いしなくてはならない事が
とても大きいのです。上手に小児科を使ってもらうために、
僕たちが一生懸命に仕事ができるような気持ちにして頂くように、
時には患者さんが守るべきマナーの事もアドバイスすることもあります。
それから、患者さんは、『治療をしてもらう』 だけではだめで、
『子どもの病気について勉強する』 という気持ちで僕らに接して下さい。
それが出来るようになると、星川小児クリニックらしい診療が楽しめる
ようになりますよ。せっかく来てくださったのだから、おみやげいっぱいに
して帰れるように、ナースも一緒になってがんばります。


3.楽しい診療を心がける

そう、診療を楽しむという気持ちが大事だなと思いますよ。
『勉強になった』 『楽しかった』・・・と言ってもらえるように、
僕らも仕事を楽しみながらやろうと思います。


4.薬でお話しするのではなく、ことばでお話しします

いちばんつまらないのが、『カゼですね。お薬だしときましょう。
お大事に(^^);』 というパターンでしょうか。これじゃあ患者さんは
確かにたくさん診れるかもしれませんが、患者さんは成長してくれません。
薬が大事なのではなく、医師や看護師の説明や何気ないお話が心に残るような、
そんな診療がしたいのです。


5.ナース(看護師)が大きな役割を演じます

このような診療方針を実践していくには、優秀なナースの力がどうしても必要です。
医師だけでなく、ナースもみんなでチームとなって患者さんに一生懸命接していこう
と思います。


6.ただ、どうしてもこんな患者さんとはうまくいかないんです

説明なんかどうでもいいから薬が欲しいだけという人

小児医療で本当に必要なのは説明です。薬はもちろん必要に応じて処方しますが、
説明しようとしても聞く耳をもたない人は当院の通院はおすすめしません。
(お互いにがっかりしますから)


医師の前では作り笑顔をするけれど、受付事務やナースを見下すような人

これってすぐにわかるんですよ。当院で大切にしているのは医師の力というよりも、
医師も含めたスタッフの総合的なチームワークです。
もちろん職種による対応の差はありますが、スタッフを見下すような人は
こちらも好きになれません。好きになれないという事は気持ちの良いサービスは
受けられないという事ですから、そういうタイプの感覚をもっている方の
通院はおすすめしません。


普段は他の医療機関をもっぱら利用し熱が続いたとかとても困った時だけ
当院に相談にくる人


かかりつけ医を大切にしてあげて下さいね。
もしそのかかりつけ医がそんなに信用できないならそこに通わないで下さいね。
もちろん困ったから来てくださるお気持ちはわかりますし、ありがたい事だ
とも思います。でも、露骨な使い分けは僕らも嫌ですし、かかりつけ医も
嫌だと思います。ここで、当院にかかるなら他の医療機関はかかっては
いけないというようなことを言っているのではありません。
ただ当院は基幹病院のような二次医療機関ではありませんし、
重症になったらいつものかかりつけ医を見限って行くというような所でもなく、
いわゆるふつうの町の小児科医だということをご理解頂たいのです。


かぜをひいたら抗生物質を早くもらって飲ませるべきだと思って疑わない人

確かに患者さんにあわせる診療も大事かもしれないけれど、
『あ、この人は普通の診療、この人は薬漬け診療・・・』 と、
覚え切れません。当院にはそういう診療は期待しないで下さいね。


遠方から来ているのだから特別扱いしてもらって当然と思っている人

確かに当院には他府県からの患者さんも多くいらっしゃいます。
そこまでご評価頂いてとても嬉しいとは思いますし、歓迎しています。
でも、当院の本業は地域医療です。地域の人たちが安心して
子どもの健康を守っていけるようなお手伝いをすることを優先します。
もちろんご遠方からの通院は大変だとは思いますが、地元の人と同様に
させてください。ここまで言わなくてもその気持ちを解って下さって、
気持ちよく遠距離通院されている方はたくさんいます。


麻疹の予防接種を受けさせる気のない人

いろいろとお考えがあるのは承知していますが、最低限、麻しんのワクチン
(原則としてMRワクチン)は受けてください。当院は乳児の患者さんも多く、
ワクチンを受けない患者さんが来院したために待合室で感染をしたとしたら
大変なことになります。麻疹は最初はかぜ症状だから発疹のある人だけ
注意していればいいなんてことはないです。それに感染力が恐ろしく強いのです。
診療拒否ではありませんが、1才2ヶ月以上で麻しんのワクチンをしない
方針の方は他児にご迷惑になりますので、通院はご遠慮頂きたいのです。
『ご自分のお子さんがそれまで麻しんにかからずに大きくなれたのも周りの
人たちが麻しんのワクチンをしてくれているからだ。そのことに感謝して
1歳になったらすすんで接種を受けなくては・・・』 という事に気づけば
殆どの方は、個人的なメリット以外に 『社会的な責任』 があるのだと
いうことを理解され、接種してくれます。
でも、それでも接種しないという方は申し訳ありませんが、
当院で信頼関係を築くのは無理だと思います。ごめんなさい。
(本当はそのお子さんのためにも熱心に説得するべきなのかもしれませんが・・・)
参考までにアメリカでは予防接種が済んでないと学校にも通学させてもらえません。
先進国だけじゃありません。開発途上国といわれている国ですら、
麻疹がひとり出ただけで国をあげての大騒ぎになります。
そのくらい麻疹は恐れられている病気です。麻疹の後遺症で日に日に衰弱して
死んでいった子を病棟で見ていた日、麻疹の予防接種を受けさせてもらえなかった
中学生の女の子が救急センターでじっと高熱に耐えながら、
親を恨めしそうに見ていた光景がまだ忘れられません。


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『出来るだけ自分の子どもが受けて欲しい治療を
提供するように心がけています』


自分のこどもならどうするか?

いつもそれを判断材料にしておけば、間違いは少ない。


『上手に小児科を使ってもらうために、僕たちが一生懸命に仕事が出来る
ような気持ちにして頂くように、時には患者さんが守るべきマナーの事も
アドバイスする事もあります』


『患者さんは、『治療をしてもらう』 だけではだめ で、
『子どもの病気について勉強する』という気持ち で
僕らに接して下さい』


『勉強になった』 『楽しかった』・・・と言ってもらえるように、
僕らも仕事を楽しみながらやろうと思います』


『薬が大事なのではなく、医師や看護師の説明や何気ないお話が
心に残る
 ような、そんな診療がしたいのです』


『説明しようとしても 聞く耳をもたない人 は当院の通院は
おすすめしません』

どこの病院でも同じである。
医者も同じである。聞く耳は持つべきである。


自分自身にも 『診療ポリシー』 はある。

また気を引き締めて頑張ろうと思う。





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